入山2日目(早くも下山日)。
今回の山行の目的は紅葉のほかにご来光遥拝があります。
キャンプ地の坊がつるでは大船山にさえぎられてご来光は拝めません。
くじゅうのご来光でメジャーな所は大船山なのですが、厳しい登りで結構時間がかかり、加えて暗いと道迷いしそうな登山道です。
そこで、今回は白口岳山頂からご来光を拝もうという計画を立てました。
白口岳は坊がつる南方の1720mの山で、途中の鉾立峠までは緩い登り&白口岳登山道は急ですが開けた感じで道迷いの可能性は低いうえ、GWに一度登って勝手がわかっています。
この時期の日の出は6時20分頃。
山頂まで1時間30分くらいは見ておかないといけないので、5時前には出発しないといけません。
身支度や朝食を考えると4時半には起きないと。
......が、なんと!
朝起きたのが4時58分!
「ひゃ~」
と思うものの、テントの外は無茶寒っ~!
(フライには氷が付着してます)
ご来光は諦めて二度寝しようかな、という誘惑をなんとか振り切りテントを出たのが5時15分(遅っ!)。
途中、法華院温泉に寄って生理的に重要な用事を済ませて(暖房便座はありがたい)、自販機の暖かい缶コーヒーで朝食のパンを流し込みます。
しかし冷え切った山崎のランチパックってまずい~。
法華院を出発したのが5時45分。
この時点で、白口岳の山頂でご来光というのはかなり絶望的に。
なんとか中腹でも見られるんじゃないかな?というほのかな希望を抱いて山道を急ぎます。
鉾立峠到着が6時2分(日の出まであと18分)。
向こうの山が白口岳ですが、この山を20分足らずで登るなんて無理な話。
とにかく少しでも高い場所でご来光を見ようと必死に登ります。
山頂まで半ばあたりでそろそろという感じになってきたので、立ち止まってご来光を待ちます。
考えどおり山頂まで達しなくても地平線からのご来光は見えそうです。
キタ~!
地球の自転を感じつつ家族や自分の安全・健康を祈ります。
それにしても赤く染まる白口岳のなんと美しいことか!
坊がつるはいまだ影の中で眠っているようです。
無事ご来光を拝めたので、のんびりペースで山頂へ。
平治岳の奥に由布岳、鶴見岳が影絵のように見えています。
やっぱり朝の光は山々を美しく見せてくれます。
南方遠くには祖母山。
ところで、今日は帰らないといけないので、テントを撤収しテン泊荷物を担いで2時間弱歩いて長者原に戻り、少なくとも4時間は車を運転して自宅に帰り着かなくてはなりません。
逆算すると、どんなに遅くとも十分な体力を残して12時には坊がつるを出発する必要があります。
現在7時。
このまま坊がつるまで戻ってのんびりするというのが最も無難ですが、折角ここまで高度を稼いだんだから、せめて九州最高峰の中岳くらいは登りたいなという思いが優って、足は縦走路へ向かっていました。
(つづく)