3000m突破に挑戦 前穂高岳 (重太郎新道コース) (1)プロローグ

あいあん

2014年08月25日 22:07

一昨年に薬師岳に登って以来アルプスには行けていません(そうそう行けるもんでもないんですが)。
薬師岳は3000mにちょいと届かなかった(2926m)ので、「次のアルプスは3000m突破が目標かな」と何となく思っていました。

それでも5月くらいまでは、今年アルプスに行くという気は全く無かったのですが、とある本を読んで「かなえられる夢ならかなえたい!」と思い、今年のアルプス行きを決断しました。

アルプスでお手軽に登れる3000m峰は、立山、乗鞍岳、御嶽山(とりあえず中央アルプスかな?)です。

立山はアルペンルートのお値段が高いうえ、今年は立山の山小屋を舞台にした映画「春を背負って」公開に合わせたキャンペーンをやっていて人が多そうです → ボツ

乗鞍は標高2700mまでバスで行けちゃうので、登りはわずか320m。こりゃ自慢にもならんよな~ → ボツ

ってことで、残る御嶽山に目標を絞って着々と準備をしていた矢先に南木曽の大雨災害で中央本線が不通に!
しかも当初は復旧まで1ヶ月以上かかるとの発表。
計画では名古屋から「特急ワイドビューしなの」で登山口の最寄駅(木曽福島)まで行くつもりだったのがおじゃんに。
(結局お盆前には復旧しましたが、御嶽山はまたの機会にってことになりました)

かなりガックリきたのですが、気を取り直して目標を再検討。

その結果、山のレベルとしてはグッと上がりますが、3000m越のピークがひしめく穂高連峰が目標として浮上。
休みの都合上、金曜の午後に出発して日曜の夜には自宅に帰らなくてはなりません。
その条件で検討したところ重太郎新道経由、前穂高岳(3090m)ならば、夜行バスで土曜早朝上高地入りして、その日のうちに登頂し、翌日曜の午後早くに上高地を発って当日中に帰宅できそうです。

このコースの最大の問題というか不安要素は重太郎新道です。
重太郎新道はアルプスの登山道の中でも屈指の急登として有名です。
しかも「岩の殿堂」穂高の登山道ってことで、コースの後半部分は岩登りが連続するようです。
ってことで、ここは十分にネットで情報を収集し、今の自分のスキルで登れるかどうかをじっくり検討。
ネット情報では、「日本アルプス登山ルートガイド」というサイトが、写真付きで詳細に登山道の状況を解説していてくれており非常に参考になりました。
サイトオーナーさんありがとう!

で、検討の結果、「何とか行けるだろう」というのが結論。
万一、自分の力が及ばなかったり、天候等のコンディションが悪くて登頂に至らなくても途中に何ヶ所かビューポイントがあってそれなりに楽しめそうなので、このコースに決定。

山小屋も予約し、新幹線と夜行バスも手配終了。

あと気になるのは天気だけです。
1週間以上前から、長期予報だのを見て気にしてました。

出発当日昼前の気象庁の翌日(登頂日)の予報は「曇り一時雨」。
ところが、tenki.jpの3時間ごとの予報では、午前中は曇り→晴れ。

ここで中止しても、また来週ってことはなく、今年はもう行く気力が無いだろうなあ。
だったら、行かずに後悔するよりも、行って後悔するか!(がんばれtenki.jp)
と出発。

(前置きが長くてすみません)

さて、話は飛んで名古屋です。
夜行バスは名鉄バスセンター22:30発。



10日ほど前は満席だったのですが、その後キャンセルが続出したらしく、搭乗率は50%程度。
四列シート(二列×二列)ですが、自分の隣は空席だったのでゆったり。

ところで、バスが出発して運転手さんから通行するルートの説明があって初めて気がつきました。
このバス、「高速夜行バス」ではなく、一般道を通るただの「夜行バス」でした。
どおりで名古屋から上高地(途中で新穂高にも寄る)まで7時間もかかるわけです。
まあとりあえず上高地に着けばいいや。
と思いましたが、信号でストップ/ゴーがかかるので寝難いです。
一昨年の薬師岳の経験から、どうせあんまり寝れないだろうと予想はしてたので、寝ようと焦らずに諦めて成り行き任せです(それでもウトウトとはしてたみたい)。

-----

時計を見るといつの間にか午前4時。
バスの屋根を叩く雨音+濡れた路面を走る「シャー」という音。
他の乗客も目を覚ましている様子で、車内には「ドヨ~ン」という諦めの空気が漂います。

平湯-安房トンネル-釜トンネルと過ぎて上高地に入る手前あたりでカーテンをめくってみると窓に雨粒が...

上高地バスターミナル着は予定より20分早く5:10。
沢渡や平湯からのシャトルバスも入ってきているらしく、こんな早朝なのに活気があります。



これでも少ない方なんでしょうね。

雨はかなり小降りになってきていて、雲間から青空がチラリと見えていたりします。


(青空がわかり難いが)

とりあえず、レインウエアの上だけを着て、登山案内所に登山届を出した後出発。

案内所から河童橋に向かう林道脇では猿が平然と食事していました。


(昔はこんなの居たかなあ?)

5分で河童橋に到着。



20年ぶりくらいかな。

と感慨に浸る時間を惜しんで出発!

(つづく)


あなたにおススメの記事
関連記事