家内安全祈願 英彦山(2)

あいあん

2012年10月10日 22:31

明けて翌朝。
窮屈ながらも足を伸ばせたおかげで、そこそこ眠れて5時過ぎに気持ちよく起床。
が、外を見るとどんよりと曇っていて、山にはガスがかかっている感じ。

「ありゃー、こりゃ山頂からの景色は無理かなー」と思いつつ登山準備。
6時過ぎに駐車場を出発し、昨日上った石段に向います。
ただし別所駐車場からだと石段の半分はショートカットできます。

石段を上りながら後ろを振り返ると、白や黒の装束を纏った行者さん達が上ってきます。
朝の行が始まるみたいですね。

追いつかれると落ち着かないので、ペースアップして神宮社殿に到達。

と、後ろの方から法螺外の音。
石段の途中にあったお社で行が始まったみたいです。

境内では昨日と同じく諸々の祈願をし、ペットボトルに龍神の御神水を入れます。

この水は修験者が入峰する時に持ち歩いたというものなので登山にはぴったりです。

水を補給した後は社殿の横にある鳥居をくぐり登山開始。
階段を上った所に、真っ直ぐ上宮に登る道と反時計回りで南岳を経由する登山道との分岐があります。

本日の登山ルートは南岳-中岳-北岳を巡り、高住神社に下山する大周回ルート(英彦山青年の家のHPより)です。

ということで、この分岐は右に進みます。
ちょっと進むと社殿方向の見通しが利く場所があり、なかなかいい景色。


ここを過ぎると鬱蒼とした杉林に突入。
しかも日の出直後で曇り空ときているので、やたらと薄暗いです。

おまけに時折「ケーン」と得体の知れない獣の鳴き声が響きます。
後で思うに鹿の鳴き声かもと思いました。
実際何度か目の前に鹿が飛び出してきました(ブレまくりですが)。


やがて「虚空蔵(100m)」と書かれた案内板がありました。

「時間も早いし、ちょっと行ってみようかな」

しかし虚空蔵への道は岩がゴロゴロした急坂。
結構苦労させられました。
で、行き着いた先にはわびしげな仏像数体が...(やたらと暗くてまともな写真が撮れませんでした)。
仏様には申し訳ないですが、苦労の割にはちょっとがっかり。

虚空蔵から降りてくると、雑誌「PEAKS」から抜け出したような山ボーイ、山ガールスタイルの一組の男女がやってきましたが、ペースが少し遅いのでパスして先へ。

ちょっと行った所で高屋神社方面と梵字岩方面の分岐です。

梵字岩の方に興味を惹かれたので、そちらへ。
やがて梵字岩の案内板がありましたが、これもさっきの虚空蔵みたいに脇道を行かなくては見れないみたいです。

ということで、も一回だまされたつもりで、この脇道を行ってみました。

すると目の前の巨岩に3つの梵字が刻まれています。


これらは大日如来。釈迦如来、弥陀如来を表す梵字とのことです。
そして岩の手前の祠の中には岩石が。

この岩石が何なのかはちょっと不明です。

後で調べてみると、梵字岩の近辺には磨崖仏だのまだまだ見所があったらしいのですが、ちょっと気が付かずに残念なことをしました。


が!

なんと、ここで神の御業が!

「一羽のヤマガラ来たりて、身の周りを飛びし後、近く留まり高らかに囀りけり。これぞ神宮詣、護摩木寄進、御神水飲用の行を積み、さらに御守を抱きて人跡少なき虚空蔵、梵字岩を訪けるという難行を積み重ねしにより、身も心も清められたことを神が祝福したもうた証である。」
(民明書房刊「神の御業かく現れけり」第三章~iron伝~より抜粋)

おぉ~、なんと有難いことか!
わざわざ梵字岩に来た甲斐がありました。

と感動を覚えつつ梵字岩を後に進むと、割と新しそうな「四王寺滝」の表示。

滝マニアのBARAさんあたりだと迷わず滝方面に行くのでしょうが、うっかり進むと嵌りそうな雰囲気だったのでパス。
これまた後で調べると、以前は幻の滝的な感じだったのが、冬に見事な氷瀑となることが昨冬にマスコミで紹介され、一躍メジャーなスポットになったとのこと。
今の季節じゃ氷瀑は見られないのでパスで良かったかな?

さて、このあたりまでは(脇道は別にして)道の傾斜も大したことはなかったのですが、この先からは登りが少しきつくなってきます。


これは古さを感じさせますね。

ここを登り切ったところで、山頂と鬼杉の分岐。

鬼杉を見る為に右手に進みます。

分岐のすぐ近くによじ登れそうな岩場があったので、登って景色を鑑賞。
そういえば、ここまでほとんど展望は無かったですね。
(Click!)

この付近の山はどれどれだかさっぱりわからんのですが、カシミールで調べたところ、左の方の尖がった頂が岳滅鬼(がくめき)山、右の山が障子ヶ岳みたいです。

さて、鬼杉目指して道を降り、大南神社を過ぎて5分ほどで鬼杉に到着。


おぉぉ~、でかい!



樹の上部は折れてしまっていますが、樹齢1200年。
まさに木霊が宿っていそうな感じです。

さて、前半のハイライト鬼杉を後にして、もとの道を戻ります。
頂上方向との分岐を過ぎるとガレ場の登りが始まります。
いちおう登りやすいように手を加えてあるのかな?という気はしますが、滑ったりしない様、要注意!

途中にある「材木岩」

いわゆる柱状節理ってやつですね。

ここを過ぎると、何となく尾根道に達した雰囲気の場所に出ました。

ここは南側の展望が開けていて、鬼杉分岐の近くの岩場で見た岳滅鬼山(たぶん)が良く見えます。

展望台でひと息入れた後、南岳目差して出発。

が、なんと!
最後の難関、鎖場が立ちふさがっています。
上の方にさっきのPEAKSペア(梵字岩に寄り道した時に抜かされた)が見えますが、ちょっと手間取っている感じ。

プレッシャーをかけない様に、間を置いて登りを開始。

が、すぐに追いついて、岩場が途切れた所でお先に失礼!

最後の岩場を登り切って、ついに南岳に到着。



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