キャンプで登山(3) 三重苦!苦難の飯ヶ岳

あいあん

2012年09月27日 21:05

明けて日曜日。
雨は止んだもののすっきりしない天気。
今日も登山のつもりだったんですが、この天気じゃあなあ。
幕の乾燥を待ちながらキャンプ場でのんびりするかな。

(朝のキャンプ場)

例によって簡単な超朝食後ボチボチと洗い物や荷物の整理をします。

(流し場にいたカタツムリ。最近はカタツムリも見かけなくなりました)


しかし9時過ぎた頃から天気は急回復。
「これなら」と思い、サイトはそのままで山に向けて出発。

今回の目標は周南市大潮と山口市徳地柚木の境に聳える飯ヶ岳です。

登山口は国道315号線河内峠から徳佐側にやや降りた所にあるのを発見。
国道を挟んで向かい側にある駐車スペースに車を置いて登山開始です。

最初は道幅の広い林道です。
歩いてみて気が付いたのですが、草が踏み倒されたりしていて最近人が通った形跡はありますが、あまり頻繁に利用されている感じではありません。
(ここをかき分けて進みます)

途中で山頂っぽいのが見えてそっちに進んでいるみたいなので多分大丈夫でしょう。


しかし、この林道には花がたくさん咲いていました。


思いがけず色々な花を見ることができてウキウキ気分になりましたが、林道が終わって植林帯の登山道に入ると花のお出迎えも終了です。

ここからは山口県によくある杉・檜の味気ない植林帯です。

GPSで確認すると、国土地理院の地図に掲載された登山道とはずいぶん違ったルートを進んでいます。
これはよくあることなのですが、ちょっと気にかかります。

植林帯を抜けるといよいよ急登が始まります。
しかし今回苦労させられたのは笹ヤブです。

踏み跡はあるのですが、人の背丈ほどの笹に覆われている為、足元が良く見えないうえ、笹が絡みついてきて進むのを邪魔してくれます。
しかも地面は柔らかで滑りやすいのなんのって。

急登+滑る山道というパターンは経験ありますが、これに強烈な笹ヤブが加わった三重苦は初めてです。
こんな時は足元にマムシが居ても見えないので踏んづけたりしちゃうんですよね(幸いなことに今回はマムシとの遭遇はありませんでした)。
あまりに笹ヤブの丈が高くて道を見失いそうになるし、地図の登山道と外れているのもやはり気にかかり、本当にこの道で頂上に登れるのか?と思い、何度か引き返そうかと思いましたが、要所には樹にテープが巻いてあるので、何とかなるのかな?と考えつつ登っていきます。

途中こんな木があって

思わずニンマリしたりしましたが、ほとんど写真を撮る余裕も無く、ヤブ漕ぎに苦闘すること30分で開かれた登山道との分岐に出ました。
「え?この道何??」

この道を進んで頂上らしき場所に近づくと、何やら人声がします。
行ってみると10数名の団体さんが山頂で休憩中。

中には5、6歳の子供も居たりします。
「えぇー!まさかこの子があの道を登ったのか?」と思い、聞いてみるとどうやら別の登山道から登ってきたみたいです。

後で調べてみると、山の西側、徳地の滑川上流部にも登山口があってブナ林の中を行く雰囲気の良い周回登山道が拓かれたみたいで、最近はそちらの利用者が多いようです。
今回自分の使った登山道の荒れ様に納得です。

それはさておき、頂上からの眺めはなかなか素晴らしいものでした。
北から東へ十種峰から野道山、三ツヶ峰、弟見山、莇ヶ岳と素晴らしい展望。
(Click!)


南は6月のキャンプ&登山で登った石ヶ岳、その右奥にうっすらと大平山が見えます。

いやー、天気が回復して良かったぁ

しかしそういった爽やかな感動の反面、またあの強烈な三重苦の山道を降って行かないといけないのかという重苦しい気分が。
帰りも気にかかるし、団体さんが居ると落ち着かないので、ササッと昼食を済ませた後は早々に下山開始。

降ってすぐの登山道分岐点。
ここでハタと立ち止まって考えます。
きちんと整備された感じの登山道が車を置いた河内峠の方向に降っています。
「もしや、この道は地図にあった登山道に通じているのでは?」と思い、そちらに2、3歩進みかけましたが、登ってきたヤブ道の方向に「国道315号方面」の案内板を見て踏みとどまりました。

「この道が駐車場所の近くに降りているとは限らないし、下手すると大変な目に遭うかも」と思い直し、登ってきたヤブ道を素直に引き返すことにしました。
これなら絶対確実です。

これも後で調べてわかったのですが、あの整備された道を行ったがためにトンデモな事態に陥ったという話が、なんとBARAさんの旧ブログに掲載されていました。
低山には色々なルートが拓かれている場合があって、しかもその情報が見つけにくいので馬鹿にできません。

とりあえず自分の判断が間違ってなかったことに自信を持ちました。

で、地図の登山道ですが、「登った」という情報もあれば廃道になっているという情報もあり、結局よくわかりません。

さて、ヤブ道を降ることにしましたが、降りでは何回すっ転げるかと思いましたが、2回の尻もちで済みました。
行きでは背後になっていて気が付かなかったけど、弟見-莇の稜線や山頂では見えなかった長野山方面の眺めなども見えて思ったよりは気分よく降りることができましたが、笹ヤブが終わって植林帯に出た時は本当にホッとしました。


その後、キャンプ場に戻り予定通り完全乾燥した幕類を撤収し、帰宅。

今回、三重苦という苦難を乗り越えてみた山頂からの景色は印象的でした。
これは西側の新ルートから登ってきた人には味わえないだろうなあ(負け惜しみ?)


それにしても、西ルートのブナ林は


ですねえ(「氷菓」が終わっちゃったのは残念!)。
紅葉の季節に行くと良さそうです。
このあたりはまたのお楽しみってことにしときましょう。

何にせよ、とりあえず登山とキャンプを楽しんだこの土日、充実した休日でした。



10:43 登山開始(花の写真撮影でゆっくりペース)
11:15 植林帯
11:30 ヤブ漕ぎ開始
12:10-40 山頂
13:15 植林帯
13:38 登山終了


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